AMDの時代か 2019 1 3

 「AMD」とは、Advanced Micro Devices社のことで、
アメリカの半導体メーカーです。
このように書くと、一般の人にはわかりにくいかもしれません。
 パソコンの頭脳であるCPUは、インテルが有名でしょう。
テレビCMでも、「インテル入っている」(intel inside)というCMがありました。
 AMDは、インテルのライバル企業です。
AMDも、パソコン用のCPUを製造しているのです。
もちろん、インテルのほうが会社としての規模は大きいのです。
 冒頭で、「AMDの時代か」と書きましたが、
特に何の根拠もありません。
単に「贔屓(ひいき)」です。
 実は、私の机の上は、AMDになっています。
デスクトップパソコンのCPUが、AMDだけでなく、
プレイステーション(PS4)のCPUも、AMDです。
 PS4のCPUがAMDとは意外に思う人が多いでしょうが、
仕様書を見ると、以下のとおりです。
CPU : x86-64 AMD "Jaguar", 8 cores
GPU : 1.84 TFLOPS, AMD Radeon based graphics engine
 なんだか、パソコン愛好家にとっては、
とりわけ、パソコン自作の人にとっては、
なじみのある数字や記号が並んでいます。
 つい、うれしくなって、
PS4を分解、改造したくなるかと思いますが、
このようなことをすると、メーカー保証がなくなります。
 そもそも、デスクトップパソコンと違って、
PS4は、メーカーによる「作り込み」がありますので、
分解や改造は、危険です。
 デスクトップパソコンは、パソコン愛好家にとって、
CPUやメモリ、あるいはハードディスクの交換という増強は、
ごく自然なことかもしれませんが、
ノートパソコンのように薄くなると、大変です。
 実は、私は、ノートパソコンを分解したことがあります。
目的は、メモリの増設と内部の掃除でしたが、
想定外の悪戦苦闘となりました。
 ノートパソコンは薄く、
自分の指は太いので、専用の工具が必要でした。
それにしても、ノートパソコンの内部は、ほこりだらけでした。
 PS4は、ノートパソコンのように薄いのです。
しかし、3Dゲームは、膨大な演算を必要とするので、
CPUとGPUは、大きな負荷がかかって、熱を発するはずです。
 にもかかわらず、本体は、薄い。
いったい、熱処理は、どうなっているのか。
そうなると、分解して内部を見てみたくなるというのが、
パソコン愛好家の思いでしょう。
 いっそのこと、PS4の外装を透明にしては、どうでしょうか。
パソコン自作においては、外装が透明になっているケースを売っています。
完成しても、内部構造が見えるようになっているのです。
 話がそれました。
最近のCPUの動きを見てみましょう。
 2017年は、CPUの「当たり年」でした。
「CPU豊作の年」と言ってもよいでしょう。
 ここ数年、CPUは低迷していたのです。
ところが、2017年前半に、「AMD」が、
「Ryzen」という画期的なCPUを発売すると、
「intel」が次々と革新的なCPUで対抗してきたのです。
 AMDの「先進性」が、2018年も続き、
2019年は、「飛躍」の年になってほしいものだと思っています。
(注)
 私は、今まで何十年も「intel」のCPUを使ってきました。
古くは、「80286」を使っていました。
 「intel」のCPUは、「86系」、つまり、
「8086」、「80286」、「80386」、「80486」、
「Pentium」と発展してきました。

8086 2018 3 10
 「8086」というと、
いったい何の数字かと思うでしょうが、
これは、コンピューターのCPUの名称です。
インテル社のCPUに、そういう名称がついていました。
 インテルは、1968年に創業しましたので、
今年(2018年)は、創業50周年となります。
 世界初のCPU「4004」が登場したのは、1971年です。
インテルの歴史というよりも、CPUの歴史を
「週刊アスキー特別編集号」(2017年12月15日)で見てみましょう。
 世界初のCPU「4004」は、4bitのCPUで、
電卓を作っていた日本のビジコン社との共同開発でした。
製造プロセスは、10マイクロメートル、つまり0.01mmでした。
 今や、この製造プロセスは、
「原子」レベルに近づいていると言われるので、
当時の製造プロセスは、今と比べると非常に大きなものでした。
 その後、「8008」で8bitに進化して、
さらに改良版の「8080」となりました。
 この「8080」を16bitにしたのが、「8086」でした。
いわゆる「86系」と言われる現行のCPUは、
すべて「8086」が基になっています。
 「8086」は、「80286」に進化した後で、
「80386」で32bitになり、さらに「80486」に進化しました。
 その後、インテルのCPUは、「Pentium」というブランド名になり、
CPUの名称から数字は消えてしまいました、
しかし、インテルのCPUのルーツは、「8086」にあります。
 「Pentium」は、「Pentium2」、「Pentium3」、「Pentium4」へ進化しましたが、
大きな問題に直面してしまったのです。
クロック周波数は、「Pentium4」で3.8GHzまで達しました。
 CPUが高速化することによって、発生する熱は大きく増えて、
高熱化したCPUで「目玉焼き」ができるとまで言われるようになったのです。
 そこで、インテルは、コア(シングル・コア)の高速化に見切りをつけて、
マルチ・コア、つまりコアの数を増やす方向になったのです。
これは、インテルにとっては、大きな変革だったと思います。
 さて、今は、2018年です。
パソコンやサーバー用のCPUは、成熟産業になってしまいました。
 これからの時代は、車載用のCPUでしょうか。
それとも、IoT用のCPUでしょうか。
インテルにも、「第二の創業」が必要になっています。
 マイクロソフトは、いつの間にか「第二の創業」を成功させ、
大きく変貌しています。
 多くの人は、マイクロソフトの「第二の創業」に気づいていませんが、
それは、明白に成功したと言えるでしょう。





























































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